「心に刻まれた年輪」
去る3月15日、佐治晴夫先生のお膝元でもある神奈川県の秦野で、満91歳を祝う上映&懇親会を開かせていただきました。先生の心に刻まれた年輪のほんの一部を、お集まりいただいた方々と共に垣間見させていただいた、そんなささやかな1日となりました。
特に29歳から過ごされたウィーン大学で、トップの方から投げかけられた言葉が今でも心に鳴り響いているといいます。
「あなたに言っておきたいことが三つあります。ひとつは、これまでにない最高の研究をしてください。ふたつ目は、あなたにしかできない授業をしてください。もうひとつは、あなたの為し得たことを必ず社会に還元してください」
また当時、同じ誕生日でもあるF.シューベルトのお墓に刻まれた言葉に、いつも心癒されたと話されました。
「音楽はここに豊かな宝物を埋めました、しかし、それ以上に美しい希望を」
美しい音楽や言葉に希望を見出し、そして未来に繋げていく。そんな思いを、F.シューベルト作曲「音楽に寄せて」のピアノ演奏で、この場に立ち会わせていただいた皆に届けてくださいました。
年輪とは、外からは決してみえない、隠された宝物なのかもしれません。
(文:西嶋航司)







